オチだけ決めて、あとはアドリブ。
僕は、動画のストーリーを最初から最後まで考えていません。というか、考えたら作れなくなります。ゴールテープだけを見つめて、完全に迷子になりながら走る、僕の少し変な動画制作の裏側について。
今日は、ひとつ告白があります。
僕は動画を作る前に、ストーリーを考えていません。
というか、考えようとしても作れません。
決めているのは最後のオチだけです。
あとは全部、その場で辻褄を合わせています。
本題の前にお知らせです。
6月7日(日)、秋葉原UDXのAICDフィルムフェスに参加します。
参加されるかたは、ぜひお話ししましょう。名刺配ってます。
普通のクリエイターって、きっと頭から結末まで、きっちり1本のストーリーを組み立ててから作るんですよね。
「よし、完璧な台本ができた。じゃあ動画にしよう」って。
でも、僕のパソコンの前で起きているのは、それとは真逆の限界突破的なカオスです。
僕の作り方は、まず「ラストシーン」だけを決めます。
いわゆる、オチです。
「最後は絶対にこの画面で、この空気で終わる」というゴールテープだけを、はるか遠くの霧の中にセットする。
あとは、途中でどうしても入れたい「おふざけ」を1つか2つ、ポケットに放り込みます。
「ここで、めちゃくちゃ強烈なセリフを吐かせたい」とか。
「ここで、ちょっと意味の分からない動きをさせたい」とか。
決めるのは、本当にそれだけ。
そこからいきなり、動画を作り始めます。
例えるなら、ライブハウスのステージに立っている即興ミュージシャンです。
客席から「タワシ」と「宇宙飛行士」と「おばあちゃんの小言」っていう、脈絡のない単語を3つ投げつけられて、
「じゃあ、これで今から即興で曲作ります」って歌い出す、あのヒリヒリした感じ。
僕にとっての動画制作は、ほぼあれです。
パソコンの前に座って、カチカチ、カタカタと手を動かす。
そうしているうちに、僕の脳みそが勝手に連想ゲームを始めます。
このおふざけと、あの強烈なセリフを、最後のオチに繋げるためには……。
ええと、間のストーリーはどうなっていればいいんだ?って。
そこからは完全に、一人だけのパズルです。
あ、このシーンはやっぱり、先に入れたほうがテンポが良いな。
このおふざけを後ろに持っていくってことは、間に別のシーンを挟まないと不自然だな。
じゃあ、ラストシーンに向けての「伏線」を、この辺にコッソリ忍ばせておこうか。
そんな風に、走りながら必死に帳尻を合わせていくんです。
だから、動画が完成したとき、一番びっくりしているのは僕自身です。
もしかすると、僕は動画を作っているというより、「発見」しているのかもしれません。
最初から正解の地図を描くのではなく、とりあえず歩き出してみる。
すると途中で思いがけない景色が見つかる。
僕にとっての動画制作は、たぶんそっちに近いです。
画面の前で「へえ、こうなったか」って、完全に他人事みたいに感心してしまう。
「なんか知らんけど、ちゃんと形になってるじゃん」
「辻褄、合ってるじゃん。よくこれ繋げたね」
って、自分の脳みその綱渡りに、心の中で拍手を送っています。
これ、誰かの役に立つ話なのかは、さっぱり分かりません。
たぶん、こんな行き当たりばったりの作り方をしている人って、AI界隈でもかなり少ないんじゃないでしょうか。
あなたは、どうですか?
やっぱり、最初から綺麗な地図を描いてから、安全運転で出発するタイプですか?
今度、僕も「最初からストーリーをカチッと決めるやり方」に挑戦してみようかな、なんて思うこともあります。
でも、想像しただけで、右足と左足が同時に前に出るくらいギクシャクしそうになる。
というか、そもそもストーリーが頭から生まれてこないんです。
世の中には、先に地図を描ける人もいます。
でも、描けない人もいます。
もしあなたが後者なら、無理に完璧な設計図を作ろうとしなくても大丈夫です。
歩きながら考える作り方にも、ちゃんと価値があります。
こういう、AI時代の泥臭い試行錯誤とか、動画制作のドタバタな舞台裏、日々のくだらない実験記録を、これからもこの場所で書き残していきます。
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